| 松尾貴史's profile松尾貴史の「蕎麦とカレーの日々」(超不定期更新)PhotosBlogLists | Help |
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9/4/2006 大阪/南森町「ハチ」南森町のカレー屋「ハチ」へ。 本当は高麗橋の「カシミール」へ行こうとしたら、9月の4日まで夏休みだとか。 並んでる列んでる、マネージャーと私の前に15人。かっるるるるるあいの辛くないの!こりゃあなた暴力的ですよ。前にも一度食べたが、こんな物には一生慣れないだろうな。 カウンターにはたったひとり、嘆きのおばちゃんが。たとえは悪いが、かわいいオランウータンのようで、髪をメッシュに染めている様がさらにそう見える。曲がった背中で、必死に激しく動き回る。熟練工並みに動き回る。狭いカウンターの中で、ご飯をよそい、肉を乗せ、ルーをかけ、希望の客に生卵を割ってやる。客も慣れたもので、卵を頼んだら速やかにご飯の真ん中に穴をあけて、卵が収まる盆地を作って待つ。 かかっている音楽は「エルクンバンチェロ」だ。激しいラテンのリズムに合わせ、作業をダンスのように、でもないが続けている。曲が終わって次の「ベサメ・ムーチョ」に変わったら、作業のリズムが遅くなるのは意識してかせずか。 おばちゃんは、お客さんが多いことに嘆き続ける。年は、格好をみると70代なのだが、顔の肌つやは妙に若く50代後半。妙にねっとりと甘えるような声を出す。 「言ったのにぃ〜。さっき言ったのにぃ〜」 12時44分頃、私たちが着いたときには、前に15人が並んでいた。順番が回ってきたとき、私が座った席に今しがた座っていた電通の若い社員に、おばちゃんが頼む。 「後で関テレの人たちが来るらしいから、取って置かないといけないのぉ〜。外何人並んでるか数えてくれりゅ〜?」 「10人です」 「じゃあ、その最後の人にそこで終わりだって言っといて」 常連だからだろうけれど、客を使うね。 多分その兄ちゃんは役目を果たしていったのだろう。 「あんたで終わりやそうですよ」 私が半分ほど食べた頃、行列は5人進んだ。ところが、おばちゃんが帰りかける別の客に、 「後5人よね?」 と聞くと、その客が外を見て、 「7人いてるよ」 そのとたん、上の「言ったのにぃ〜」が始まるのだ。 「言ったのにぃ〜、さっき言ったのにぃ〜、ご飯足りなくなるからもう終わりだって言ったのにぃ〜、さっきの電通の男の子に言ったのにぃ〜、やだあ、もう、さっき言ったのにぃ〜」 こんな嘆きが、後半分私が食べ終わるまで延々と続いた。 その後、おばちゃんはなんと、後の客のご飯を、そりゃないぜと言いたくなるほど少なくもり始めた。いいのか、後の客。そして、一番最後の女性客には、 「ローソンでご飯買っておいで」 ところが開いてますあなたのローソンはご飯が売り切れで、やや遠いところにあるあなたのコンビニ・ファミリーマートで買ってきた。 「ローソンにもっと多めにご飯仕入れろって言わないと」 とつぶやきながら、最後の客もカレーにありつけた。 この日の夜は京都で水炊きを食べたのだけれど、昼間の破壊的な刺激が残っていて、意の調子が悪く、あまり箸が進まなかった。 写真右はビーフカレー。といってもメニューはこれだけ。900円。後は生卵を乗せると50円追加。 写真左は自由に足していいルー。たまに、これを大鍋に戻して混ぜ、また注ぐ。多分保温の為だろう。 写真下は店先にできている行列。隣の商店の前には、昼時に必ず人が並んでいる。 一番つらいのは、クーラーの室外機の前にいる時間。 7/8/2006 東京/狛江「アリババ」ドラマの撮影が終わって調布から帰るべく、世田谷通りから狛江方向に入ってしばらく行くと、交差点の角にある、どう見ても最近できた店。車のクーラーが壊れていたので、暑さをしのぐにはカレーに限ると、フラリと寄ってみた。 「いつでも本場の味 お持ち帰り出来ます」 と看板に書かれている。 印度の方だろうか、文面を考えたのは。 なぜ「いつでも」なのだろう。「本場の味」だけではいけないのかな。 「時間帯や日によって本場の味ではなくなる店ではないか」と心配する人のためだろう。しかしどんな人? 「お持ち帰り出来ます」 も違和感があるな。「お持ち帰りになれます」か、「持ち帰れます」「持ち帰りOK」でいいのに。「出来ます」を使いたいときは「持ち帰ることが出来ます」「お持ち帰りが出来ます」だと思います。どうでもいいか。 店に入ると、すこぶる愛想と元気のよいインド人らしきお兄さんが「らっしゃーい!」と水を持って来てくれる。 食べたのはチキンカリー。 本場の味を見失ってしまい、まことに遺憾でございます。 これが本場かあ。本場に行きたくないなあ。ナンの方がお薦めなのだろうけれども、選択肢があるときはライスにすることが多い私としては、このぱさぱさ感はどうしようかと一瞬苦悶。 でも、お兄さん感じが良いんだなあ。 で、なぜ「アリババ」? 中東なのかインドなのかわからないまま、とっとと帰る。 写真左 店先 写真右 チキンカリー 6/12/2006 東京/高輪「サンライン」「水は一切お出ししません」 何か、水にいやな想い出でもあるのかと思うような看板の文字に跳ね返され、 この店に足を踏み入れなかった人は数知れないだろう。 そもそも飲食店は、客の求めがあれば水を出さなければいけないように決められているはずだ。 あえてこう書いているのには訳があるに違いない。 そんな思いを抱いてこの店に初めて来たのは、もう10年ほど前になるだろうか。 無愛想な店かと覚悟して行くと、普通に眼鏡の女性が、 「いらっしゃいませ。カレーは一種類だけです」 と言って、カレーの鍋に水を足し、火にかける。 大きめの楕円形をした陶器の皿へ、片側に寄せてご飯をよそおう。 横に空いた広い土地に、黄土色のルーというかソース状のさらりとした液体を、 オタマ1.5杯ほど入れて、「お待ち遠様」となる。 とにかく、辛さでいえば、その段階に選択肢のない店としては一級だろう。 証拠に、この店で子供連れを見た事がない。 証拠はお見せできないが。 たまにクレーム好きなおっさんが来て、 「カレー粉を水で溶いただけで1500円も取りやがって!」 と怒って帰ることもあるという。 カレー粉を水で溶いてこの味になると思うのは、あまりに舌が鈍感で無知蒙昧だが、 嫌いな人は嫌いだろう。 この店のショップカードには、 「医食同源〜云々」 が書かれているが、ニンニクをたっぷり使って各種スパイスと小麦粉を3時間以上炒め、スープ、肉、野菜を入れて5〜6時間煮込んで、裏ごししてあるので固形物がない流動体なのだそうだ。 しかし、水を出さないと言うのはただのこだわりではないかと思う。 「薬効が半減しますので水は出しません」 と説明をしてくれるが、医療行為を求めて来ているわけではなく、 辛いのに水が出ないのはなおさらつらい。 第一、スパイスには薬効はあるだろうけれども、 東洋医学的な、漢方薬のような効き目のはずだから、 毎日食べなければあまり意味がないのではないか。 毎日食べようとすれば、一杯1500円という値段なので、定休日は休んでも、 このお店に毎月40000円以上使わなければならない。 その頑固なムードが呼び寄せるのか、マスコミでもよく取り上げられる店である。 いつもはお嬢さんが店番をしているのだが、土曜日だからか、夫人がいらっしゃる。 今日の店内には4人組のおばさまたちが、「しーしーぺちゃくちゃはーはーぺちゃくちゃ」と、この店では珍しく賑やかにカレーを食べていた。 最後に、抹茶のアイスが出て来るのだけれども、彼女たちはそこでやっと静かになった。 私は好きな味だが、店には難点を一つ感じる。おしぼりを出してくれるのは良いのだが、 それがカビ臭いのである。これだけは何とかして頂きたいなあ。 私がこの店に通い続けるのは、以前、兵庫県西宮市の、阪急西宮北口駅前にあった、 「サンボア」 という店のカレーのソースと味がそっくりだからだ。 そこの味は独特で、その店が無くなって久しいが、似た味をどこかで探し求めていたのだろう。 なので、私は好きだが、これを読んで行かれてどう思われるかは、大きく別れるところかもしれない。 「サンボア」は、ご飯をオムライスのように卵で包んだ上に、小さめのカツが乗っていて、 脇にキャベツや胡瓜とドレッシング、そしてその上からルーがしっかりとかかって溢れそうになっているというものだった。 ご飯の大盛りは自由で、250円! いい店だったなあ。 東京/松陰神社「マシバシイネツルカモ」先月当たりに知人からその存在を聞いて、 「これは一度食べに行かなくてはなるまいとにとぞ」 と、勇んで自転車に跨がりやって来たら、ガラス戸の内側に小さなメモが。 「体調不良のため休みます」 何という慎ましさ、何という紋切り型のコメント。 これになぜか、素晴らしく清々しいものを感じて、 「よし、もう一度明日来てみよう」 と決心するのであった。 明くる日、14時くらいに電話をかけてみる。 「今日は営業なさってますか?」 「あ、はい、えー、でも……。あの、何人様ですか?」 「一人です。30分以内に参ります」 「では取っておきますので」 メニューは今週のカレーとドライカレーマイルドの2種のみ。 そしてドライカレーは売り切れで、選択肢のない中、 「ひよこ豆とレタスとベーコンのカレー」を待つ事15分ほど。 待っている間は、知人宅に涼みに寄ったようなムード。 辛めなのに何とも優しい味。さっぱり爽やかな雰囲気。 850円は丁度いい値段設定かな。 毎週火曜日に「今週のカレー」は変わるらしいので、今週ももう一度行ってみよう。 写真は、カレーと表の表示。 看板らしき物がなく、外観の予備知識がなければ見逃してしまうだろう。 6/7/2006 東京/銀座「田中屋」新橋演舞場で、談志師匠と志の輔さんの二人会を聴きに行く直前に通りすがって手繰ってみた。 何度か来た事はあったが、寂しく一人で入ると居心地の良さが分かりやすい店。 御前蕎麦。 薬味が潤沢で、豊かな気分にさせてくれる630円。 良いのかな、銀座で、このグレードで、この値段。 有り難い。 東京/新宿「ガンジー」紀伊国屋ホールに用事があるときは、 向かい側の「中村屋」の「ルパ」でチキンムルギーを食べて薬味までさらうか、 紀伊国屋の地下にある「ニューながい」でホールトマトをトッピングした黒カレーの辛口をかき込むか、 同じく地下の「モン・スナック」でスープカレーのハシリのようなサラサラカレーを流し込むか、 ここでビーフカレーを食べるか、 という選択になる。 紀伊国屋書店を出て、伊勢丹方向の左へ。五月蝿い電器店の理事を挟んで向かい、黄色いのぼりが目印。 相当な老舗だろうと思うが、詳細は分からない。店内は70年代の雰囲気か。 食べ始めると、初っ端はいつも「何か足りない」という思いを感じてしまうが、 食べ進むうちに、これも例外無く、 「これでいいのだ」 と思える不思議なカレーである。 強過ぎる旨味がのべつ圧して来るのではなく、スパイスの味と香を楽しんでいるうちに良いバランスが口中で出来上がっていくのだろうと思う。 好きなカレーを出してくれる店だが、難を言えばナン、ではなくライスだ。 質が悪いのではなく、丸い皿一面に平べったく押し広げて盛りつけられて出て来るのが少々嬉しくない。 飯粒が伸び過ぎないように数回に分けてルーをかけていく(もちろんそのために別盛りにされているはずだから)とき、その面積の広さから、ライスの表面が乾き切ってしまうのだ。冷めるのも一瞬。絵作りでやっているサーヴィスだと思うが、飯の表面積は小さくするに越した事は無いと思う。 私はいつも、テーブルにカレーとライスが運ばれて来たら、すぐさま「夜店で売られている経木の舟に乗せたお好み焼き」のように、食べる直前、円盤状のライスの片側を下から持ち上げ、折り畳んで半月状にしてから頂いている。 勘定をすると、籠からキャンディーを勧められるが、貰った事はない。 ビーフカレー 950円 5/26/2006 東京/用賀「しんとみ」砧公園から環八を渡って東へ向かってしばらく行くと、蕎麦の「しんとみ」がある。 いつも昼間に行くので夜のメニューは頂いた事がないが、割烹風の小料理的肴から京風の料理まで、色々と研究されているようだ。 フラリと行くのに適している、気のおけない店。 いつかカレー蕎麦を試してみようと思いつつも、今日も今日とて、鴨せいろの大盛り。 5/11/2006 東京/世田谷「石はら」東京でも有数の、私のお気に入り店。 最初は食の雑誌で発見して、蕎麦の写真が余りにも旨そうだったので吸い寄せられるように行ったのが3年ほど前だったろうか。 一度でこの店が大好きになってしまった。 よくある、「こだわり蕎麦屋」ではなく、本寸法の佇まいと供し方。 何よりも、蕎麦。 そして蕎麦湯。恐らく、というか絶対に、ゆで汁ではなく、わざわざ作ってくださっている。 そのあまりの旨さに、全部飲んでしまう。メニューに入れて金をとっても良いですよ。 まるでポタージュのような舌触りに、蕎麦の郷愁をそそる香が何とも言えない。 ここでつまみをいくつか頼んで、吟辛をきゅうっと一杯、二杯。 至福の一時。 写真は辛味大根せいろと、名物のよく売り切れている笹の葉寿司1個110円、5個530円。 5/5/2006 愛知/名古屋「ふらんす亭」名古屋駅から東京に戻る新幹線の時間まで40分ほどあった。 せっかく名古屋にいるから、駅地下にある「山本家」で味噌煮込みうどんを食って帰ろうかと思ったけれど、昼時日本列島は店先に長蛇の列で、待っていると連休中の満席状態ゆえ、別の便ののぞみに乗れるのぞみがない。 しかたなく、近くに見つけた「ふらんす亭」でカレーを食べることにした。 程よい辛さ。コクもとろみもいい状態で、この値段なら合格ではないか。 というより、普通に旨い。 何を言えば、店員の女の子の声が耳をつんざくところくらいか。 いちいち絶叫するので、元気というよりはいちいちぎくりとさせられる。 カレーとは関係ないな。 「焙煎半熟卵入りビーフ元気カレー」(というような感じの名前だった)、830円。 5/2/2006 宮城/仙台「Z」仙台駅の「Z」で立ち食い蕎麦、余りの相性の悪さに、大後悔時代到来。 こんなに蕎麦が好きなのに。 相性が悪いだけで、不味いとは言わないけれど。 私の体調が悪かったのかな。 改札近くの牛タンカレーにすれば良かった、杜の都。 岩手/盛岡「駅そば」盛岡駅で立ち食い蕎麦、いか天入り。旨いよ!盛岡、さすが駅蕎麦まで! 期待していたレベルより旨い時に人は満足するのだろうなあ。 失礼な話、期待していなかったものだから、妙に感激してしまった。 いか天の歯触りやバランスがすこぶる良い。 単に腹が減っていただけなのか。 北海道/札幌「CooDoo」スープカレーの有名店の一つを、私が 「いまいちだなあ」 とほざくのを聞いて、北海道のヒーロー大泉洋さんが、 「だったら!」 と教えてくれた珠玉のスープカリー。 「トイザらス」にほど近い「CooDoo」へ。 三上君と歩いて行ったが、15分遅れで八十田君到着。 いや、美味かった!大盛りで食い過ぎ、少し後悔。スープだから吸収が早いのか、あっという間に汗がだくだく。 レジで支払う時に、床に汗がしたたっていた。 「連れが少し遅れて来るんですが」 と告げると、絶妙のタイミングで旨く食べられるように工夫してくれるフレキシビリティが嬉しかった。 岩手/盛岡「東家」盛岡の名物わんこ蕎麦の店「東家」で、舞台の出演者とマネージャーFの10人が「AGAPEstoreわんこ大会」参戦。 粟根まことカメラマン撮影でDVDの特典映像も収録。 三上111杯でトップ!後藤100杯、 坂田90杯、 松尾90杯、 八十田76杯、 布施75杯、 松永62杯、 しのらー55杯、 ダイスケ・サンタマリア55杯、 という結果だった。 色んなドラマが生まれた。 積み上がった椀を、ダイスケ氏が「わんこヒルズ」と命名した事で篠原が吹き出して、口の中にあった蕎麦の切れ端が食べかけの私の椀に!取り出そうと一瞬の隙を見せた途端に店員さんの熟練の技で次なる一杯がつぎ込まれた。名付けて「しの蕎麦」。 坂田聡、75杯あたりで止めようとするも、シノラーが彼の椀の蓋を取り上げ隠してしまい、結局私と同じ90杯まで食べ続けるはめになった。 そうかと思えば、「私のためにあるイベント」と豪語していた後藤ひろひとがまさかの敗北宣言。蓋をかぶせるタイミングが取れなくて、あんなに困った彼を見たのは初めてだった。 重ねて、「今日は昼ご飯をちゃんと食べてしまったので無理です」と、歪んだ受験生のような前振りをしていた三上市朗の111杯。 店の入口に、秋篠宮殿下が写った写真があった。 古株の店員さんに、 「彼は何杯?」 と聞けば、 「28杯」 とのこと。 そんなところでもイメージを大切にする仕事は大変だなあ。 写真は、準備されるわんこのバベルの塔、わんこ蕎麦の具と薬味、佳境に入るわんこ大会の様子、私が食べた分だけの「わんこヒルズ」。 |
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